どこまでも生きる/秋葉竹
 


白い声が聴こえる
君の髪の揺れる朝

廃線になった線路のうえを
両手を広げて歩きたいね
いつかみた映画のワンシーンみたいに

なぜそんなことを云うのか
わからないんだけれどそうだねと答える

また、テキトーな返事して

すこし睨むような目で私をみた
そしてほほえんだ

なんてことない朝のバス停で
彼女の隣にいるから味わえるしあわせだ

おわりのはじまりなんて知らない

ずっとこういう時間が流れるのだけ
知っている
たとえばふたりは同じ悲しみを味わったとか
たとえばふたりは同じ痛みを味わったとか
それは大切なことだけど
けして
君が好きなも
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