ドキュメンタル/おまる
なふうに考えた。都市のどこにいっても同じだし逃げられない。それでは何故このまちはそのことを隠そうとするのだろう。
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ちょうどそのとき通り過ぎた家の塀の向こうから目覚ましが鳴る音がきこえた。
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僕は覚せい剤とかいわゆるヤクの類をやったことはないのだが誤解を恐れずに言うとその摂取に伴うハイ⇔ロウ体験には興味がある。ある知り合いから聞いた話だと(彼は○中そのものだったのだけど)その時は「自分の世界」が立ち込めてくるらしい。僕は彼におねがいしてその時のイメージを絵に描いてもらった。全裸の青年が「ワーイ」と言って草原を走っている絵だった。
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彼の部屋は香
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