ドキュメンタル/おまる
は香水臭かった。アクアマリンみたいな安っぽくて胸糞悪い匂いだ。それとタバコの煙がミックスされてブ男のピロートークみたいな気持ち悪くてコクのあるブラックマシンミュージックが鳴り響いていた。彼は壁のカレンダーから何か動き出して部屋に広がり始めると主張した。目の焦点が完全に離れている。僕はシカトして本棚に揃ってある「サザンアイズ」を読んでいた。一時経って彼が「おい」と呼びかけてきた。振り向くと中途半端に勃起させたイチモツを見せつけて「すごくね?」と言ってきた(ぜんぜん凄くないしどちらかというとお粗末な方だった)そのうちどかどかと彼の仲間たちが部屋に入ってきて何故か上半身裸で陰毛がはみ出る程にジーンズを腰
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)