悪夢は私を感光しない/由比良 倖
。光に近付くのは怖くない?)
(そこでは自分は釣られる側に回る。海は拡く、空は狭い、)
(空に閉じ込められた身体、身体に閉じ込められた心、心の中には何処までの空?)
「“Maybe… ah possibly is your name‘??-’?”」
「違う。それに私は英語を喋らないのです」
「それならやっぱりあなたを指したのですよ」
「そうでしょう。でも違うのです」
「そうかも知れません。でも映るのは無いものだけです」
私たちが眠る写真は、私の眠気に支障を来たした、
そしてまた、私たちは人間たちの家で、
神様の一部であることに、抗えない、私が、
眠気と怠さに、押し潰されて
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