NWSF怪畸幻想譚 斬魔屋カンテラ！！『獸醫師・押越亨とドクトル・キメラ』全/?任勇梓 Takatoh Yuji
　
ではない方向へ、彼を連れて行つた。

　ドクトル・キメラに見張られてゐる…そんな妄想に囚はれる押越。心から、イカレちまつてる、今の俺は。もうカンテラには黙つてゐられなかつた。最近の「症?」を、洗いざらい、カンテラにぶちまけた…と、カンテラ、
「ドクトル・キメラの事なら、俺はよく知つてますよ、センセイ」


【?】

　鞍田文造ｸﾗﾀ･ﾌﾞﾝｻﾞｳ、カンテラの所謂「ゼペットじいさん」（造り主）、彼はキメラの王国を作らうとして、カンテラ自らに葬り去られた…。彼・鞍田が魔界で魔導士の弟子になつた時の「同窓生」が、ドクトル・キメラだつたのである。
　押「それぢやあ、やつぱり私は【魔】に憑
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