ぼろぼろのつばさ5/青色銀河団
 


透明な小石の一部分となって
永久にわが傍にとどまれ

われこそは
髪の先からあしの爪の先まで
全き答を希求してやまぬ
無限なる質問だ

この
五月の消失点の
さびしき空気にうち震える
一粒の火の粉だ




[恋をしたら]

恋をしたら
ひとはみんな
詩人になるっていうけど

詩人のつもりのぼくなんて
いつまでたっても
恋ができないのでした

六月の
ベルベットの小道を
ぼくは歩きます

すずらんのような
少女の笑顔を
忘れようとして




[少女]

海に濡れたままの
きみは
今日も生きていく


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