NWSF怪畸幻想譚 斬魔屋カンテラ!!番外篇『カンテラvs.もぐら國王』/?任勇梓 Takatoh Yuji
ぐらの躰をして、地底へ。犯行中は人間型、なのである。
と、カンテラが呼子を吹く。國「む、何奴!」じろさんが、?装束で現れた。「もぐら國王こと杉下要藏、御用だ!」「なにを!」バールで歐り掛かる國王。何せ怪力だから、バールを振り下ろされたら、頭蓋骨などぺしやんこだ。だが、かう云ふ怪力を物ともせぬのが、じろさんの「古式拳法」。ふつと國王の眼前から消えたか、と思ふと、バックを取つてゐる。國王の腰に触れる。と、へなへなと國王は坐り込んでしまつた。
じ「腰の蝶番、外してやつた」カン「いや、お見事」じ「で? 搬送する?」カ「いやそれよりも」カンテラ腰の物をぎらりと拔き放つて、ぴたりと正眼に付けた。國
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