202501のB/おまる
現にとどまらず近代以降が宿命的に孕んでいる(神=父=主というような)伝統的な神話構造を動揺させること...その点で「恋愛」(=革命)にも類似しているが、しかしまたそれとも異なる、名状しがたい、あらたな関係性の創設が、作者のたくらみであるといえる。
前作「バランス」で登場した「若い警官」(弱い神)は、本作では姿を消し、「青くならない空に残った弱い星の光 いまきみもあの星みたいに死に続けてる」とリテラルに表現される。
全部で6つの各連は、完成度が高い反面、どこか紋切り型なところもある。しかし、それを超える言葉の配列のねじれが作品全体を貫いており、結果として全体化を拒む構造となっている。
そのため
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