202501のB/おまる
 
ため、「各連が統御できていないのではないか?」という一部の指摘(例えば1.5A氏の指摘)があったのは、当然といえば当然であるが、
だが、ここでより重要なのは、統御の欠如ではなく、むしろ「確信犯的な統御のぼかし」が行われている点だ。イメージ同士の接続は緩やかであり、直線的な意味の連鎖を拒絶しつつ、読者の解釈を攪乱する。これは単なる技巧の甘さではなく、むしろ作者の狡猾な「意匠」として機能し、「解くことができない」詩的構造を形成している。
その結果、一部の素朴な読者は失望させられるか、脱力する。
もっとも、この読者の反応は、単なる混乱ではなく、「正統な」文学的営為としての情動反応を示しているにすぎ
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