LET THERE BE MORE LIGHT。 ──光の詩学/神学的自我論の試み/田中宏輔
 
}するということだ」(モンテーニュ『エセー』第?巻・第9章、荒木昭太郎訳)。「生は多彩であればあるほど、すばらしくなるのだ。」(ノヴァーリス『花粉』補遺120、今泉文子訳)。ちなみに、ゼラズニイの本のタイトルにある「レジオン」とは、聖書のなかに出てくる”Legion”(ギリシア語で、レギオン)のことで、「軍団」とか「多数」とかを意味する言葉である(教文館『聖書大事典』)。

 ところで、また、言葉にも、人間と同じように、履歴というものがある。さまざまな文脈の中で意味を持たされてきた経験のことである。言葉もまた、新たな意味を獲得することに喜びを感じるのではないだろうか。言葉もまた、再創造されつづ
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