LET THERE BE MORE LIGHT。 ──光の詩学/神学的自我論の試み/田中宏輔
同士」「獣獣を知る」「鳥は鳥仲間」等々の諺がつくられる。」(田中美知太郎訳)とかいった言葉もあり、時に、人間というものは、変化のないことによって、こころ穏やかでありたいと望むこともあるのだが、ずっと変化のないことには耐えられないものである。わたしについていえば、とりわけ変化を望む性質である。「変化だけがわたしを満足させる。」(モンテーニュ『エセー』第?巻・第9章、荒木昭太郎訳)と言ってもよい。「詩とは、砕かれてめらめらと炎をあげる多様性である。」(アントナン・アルトー『ヘリオガバルス』?、多田智満子訳)。「もしわたしを満足させるものが何かあるとすれば、それは多様さを把(は)握(あく)す
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