弔辞台本原稿 長男へ/鏡文志
親は私が甘ったれていると、腹を立て長男に対して厳しくしたようにもっと厳しく育てれば良かったと語りました。ちなみに長男は小学六年生に上がる頃には精神を病んでおり、薬を大量に飲んで自殺行為もしました。幻聴が聞こえたということで父はヨガに連れて行ったそうです。学校でいじめを受けていたそうですが、いじめなんかに負けるなと檄を入れて学校に行かせたそうです。私が小学生の時、父親が目の前で長男にプロレスの寝技のようなものをかけて押さえつけ、長男が
「なにするんだよ?」
と叫ぶと
「殺すんだよ、お前を」
と言っていたのを確かに覚えております。当時兄は小学六年生。電話越しに何度も長男は父から来る電話に怒声で
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