弔辞台本原稿 長男へ/鏡文志
出るものとして、そう言った辛辣な言葉を投げることに問題があるとは本音ではあまり思えないのだけれど、弔辞というものがある種の見世物で、公の前で本音をぶつけた時に、ここにいる方達が少々ショックを受けるものになるのではないかという配慮が働きまして、それであの、私が見てきた長男の姿とそこで私が感じてきたことを、割と冷静に訥々と兄に向けてでなく、長男の方を向きながら、皆さんに向けて語ってみたいと思います。それは私が長男との関係において、ドメスティックな関係でなく、第三者的な視点を求めそれが必要だったことを表している気もするし、それをこの場における語りを聞いた後に皆さんに納得して頂けるように語りたいと思います
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