2020年の詩的覚書/おまる
 
していて、その関心は家電であり、車であり、アマチュア無線にプラモデルと、いろいろなアイテムに及ぶのであるが、インタビューで、ほんとうに子供のように嬉々として語っている。

この無垢性と、何べんも奥さんをとっかえひっかえする女性遍歴は、表裏一体なのではないだろうか?...少なくとも、トロットロのロマンチストなんでしょうね。名声により過剰に膨らまされているが、その実像は真性の詩人ではなく、ヴィヴィッドな俗物詩人でないかと思う。

しかし唯一「コカコーラ・レッスン」の頃の作品群は、なかなかコクがあって、良いのである。とくに同時期に発表された「タラマイカ偽書残闕」は谷俊の最大傑作であるといわれる(
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