生きるのって苦しいばかりなんだろうか?/由比良 倖
 
者。自分でも何も出来ないことが分かっている。

 被害妄想。僕は邪魔な存在だという確信に近い感覚。何もかも片付けて死ぬのが最善だという気がする。いや、それしか無いんだって思う。人にすらなれない僕はなおさら。綺麗なものが溢れるほどある、常に満ち足りた世界。でも何にも綺麗とは感じられない自分の身体、酸化した細胞。枯れた神経。病んだ時間、傷んだ心、置き去りにされた魂。悲しみと空虚に囚われた囚人ばかりの世界の辺境で、歪んだ顔をどうしようも出来ない、怠い、帰る場所も無く、帰りを待つ人もいない。見えない相手に向かってメッセージを送る。生と死が混ざり合って……脳がうずうずするけれど、僕の脳が何を言いたいのか
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