詩小説『雨の日の猫は眠りたい』その1。/たま
か、庭木の剪定とか、わたしにはその程度のイメージしかなかった。
朝は八時から、午後は昼休みをはさんで三時まで。契約期間が七、八月の二ヶ月間だという。シルバー人材センターから、猫又木浜海水浴場には毎年六名派遣されていて、三名ずつ二チームに別れて、曜日には関係なく隔日で出勤することになるというが、その六名にことしは欠員が生じて、このわたしに声がかかったのだと知るのは、ずっとあとの話しで、べつにわるい話しでもなさそうだけれど、なんだかわたしにはハードルがたかいような気もした。
それでひと月の稼働日数は一五日になるが、原則雨天休業だから、一五日フルにはたらけるという保証はなくて、実際のとこ、七月
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