詩小説『雨の日の猫は眠りたい』その1。/たま
 
散歩だけになったわけだが、昨年の暮れにそのしろい雌犬を亡くすと毎日が休日のような暮らしのなかで、日付も曜日もぐちゃぐちゃになって、身が持たなくなって、じゃあ、もういちど犬を飼うしかないかなとおもったけれど。先代の赤い雄犬は一五年生きて、二代目が一六年だったから、つぎの犬がもし一五年生きたら、わたしは何才になるのかなって計算したら、なんと八四才だった。
 ちょっと無理かもしれない。
 趣味はいくつかあったけれど犬の散歩のような強制力がない。すべてがその日の気分次第なのだ。そうなるとやっぱしはたらくしかなかったが、また面接を受けて落とされるのはおもしろくなかったし、面接を受けないで就職する方法はな
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