青い墓標/TAT
く多彩だったが、いつも同じものだと、彼は私に説明した。最後に彼は、その紋章を食えと、私に強要した。それを飲みこんでしまうと、飲みこまれた紋章の鳥は私のからだのなかで活動を始め、私のからだじゅうにひろがり、内から食いへらしだした。それを私は非常な驚きをもって感じた』
ミッドナイト・コンドル
『私はそこで新しい紙に紋章の鳥を描き始めた。それが実際どんな格好をしているか、私はもうはっきりは知らなかった。それは古くてたびたび色を塗られたので、近くから見てもよく見分けられない所がいくらかあったことを私はおぼえていた。鳥はなにかの上に、おそらく花の上か、かごか、巣の上か、木
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