青い墓標/TAT
ったが、印象的で神秘的な生命に満ちていた。できあがった絵の前にすわると、不思議な印象を受けた。それは神々の像、あるいは神聖な面の一種のように思われた。なかば男性、なかば女性で、年というものがなく、夢想的であると同時に意志の強さを持ち、秘めた生気を持つと同時にこわばっていた。この顔はなにか私に言うことを持っていた。それは私のものに属し、私に要求を提出していた。だれかに似ていたが、それがだれであるかはわからなかった』
G.W.D
『その夜、私はデミアンと紋章の夢を見た。紋章は絶えず変わった。デミアンはそれを両手にとっていた。小さく灰色だったかと思うと、ひどく大きく多
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