それだけが/ホロウ・シカエルボク
食べたいわけじゃなかったけれど冷凍庫が空っぽなのはなんだかもの足りなかった
いろいろな肉を買って詰め込んでおいた
ここで次を求めたら絶対に失敗するだろうと思った
なので気持ちを落ち着けて大人しく過ごした
安い懸垂用のマシンを1台購入した
ある日
行きたくもない飲み会に参加した深夜の帰り道
シャッターを下ろした薬屋の店頭に置いてある室外機にもたれて寝ている女が居た
もしもし、と声をかけた
眠っているのか潰れているのかわからなかったが返事は無かった
連れて帰って浴室に設置した懸垂台に吊るした
首の頸動脈を切って血抜きをした
それが済んでからなんとなく一度使わせてもらった
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