詩の日めくり 二〇二二年十一月一日─三十一日/田中宏輔
にも知らずに通りを歩いていった。なにもしらないことを心から楽しんでいた。自分の無知が彼を興奮させた。つまり、学ぶことがたくさんあるということだ。自分が次になにをするか、なにになるか、なにを言うかわからないというのは、実にすばらしかった。」(ロバート・シェクリー『トリップアウト』酒匂真理子訳、170ページ1ー3行目)若いときから、ぼくも感じていることを直截に述べてくれている。物語を読み続けよう。まだ物語の途中だが、俳句や短歌をやってる人たちにはよくわかるであろう、つぎのような言葉があった。「こうした制約がものごとをいっそうおもしろくしてくれた。」(ロバート・シェクリー『トリップアウト』酒匂真理子訳、
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