詩の日めくり 二〇二二年十一月一日─三十一日/田中宏輔
 
葉を求める。主人公は考えた。どうやったら基地に入れるか。動物なら合言葉を知らないはずだ。プラトン的解決。

 7作目は、「こうすると感じるかい?」ある日、奥様のところに自動マッサージ器が届く。とても気持ちのいいマッサージ器だった。送り主はだれかと訊くと、マッサージ器は自分だと答える。まえに一度、奥様を見かけて一目ぼれしたのだと言う。奥様はそれを聞くと、マッサージ器のコンセントを抜いた。

 8作目は、「それはかゆみから始まった」夢に出てきた知生体が、主人公の指のあいだをかかないでほしいと頼んだ。そこが知生体の住処だからと。主人公はかかないと約束した。主人公はここ頻繁に起こる火山の爆発につい
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