詩の日めくり 二〇二二年十一月一日─三十一日/田中宏輔
なので金星の状況がわかっていなかった時代のものだ。裸でいられる状況ではない。
12作目は、「密航者」火星に密航者がひとり辿り着いた。しかし火星では密航者を地球に送り返すことにしていた。ところが密航者の青年は真理を発見したといい、空中を飛んで見せた。真理を知った者ならだれでもできることだという。責任者は火星にいていいと言う。地球にいる妹を呼んでもいいという。
13作目は、「アカデミー」精神に異常をきたした者は、脳外科手術を受けるか、アカデミーなる施設に収容されることになっている。主人公はアカデミーに収容された。その部屋のひとつで注射される。いままでの人生のなかで敵だった者たちが眼前に
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