自由形のパレード/ホロウ・シカエルボク
 
込んでいく、時計が時刻を知るためだけのものなら…時刻を知るためだけのものなら、誰もそいつを凝視したりなんかしないだろう、その先に在るものを、向こう側に在るものを、誰もが本当は知りたいと望んでいるのさ、システムを破壊する真実はすべて、おいそれとは開かない扉の中に隠される、嘘をつき過ぎた唇は乾いてひび割れている筈さ、汎用型の言葉を飲み込んだところで俺の胃は溶かしもしない、そのまま糞に交じって排出されるだけさ…サーカスが居なくなったきり、しばらく空地だったあの場所が胸に焼き付いて離れない、まるでそれは誰かの墓場みたいに見えたよ、目を閉じてずっと佇んでいたんだ、ここに居たものたちはみんなどこに行ってしまっ
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