燃えているか、リトルタウン/ホロウ・シカエルボク
のしか入らないマイバッグを持って
根拠のない希望の歌をカナル型で注ぎ続けている
大切なのは
自分を信じることではなく肯定すること
そんな定義を難なく受け入れられる
脳味噌の中ではどんなパーツが欠けているんだろう
恵まれない子供たちのために
五人の大学生と思しき男女が募金活動をしていた
俺はちょっとした気まぐれで五百円玉を入れた
「マジか」と近くにいた摩耗した箒のような金髪の若者が呟いた
ただ、自動販売機がその近くにあったから
財布を手に持っていただけのことだ
善意なんてそんなくらいがちょうどいい
殊更に清らかな善意は無遠慮で押しつけがましい
他人を利用しなければ
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