blooming underground/ホロウ・シカエルボク
 
ようが、それでいいとは思ってる、そんな気持ちが、あんたに分かるかい?…蒼褪めた雪が赤茶けた道の上に果てしなく降り積もる、それは、薬物や、ストレスや、そんなものの中で、濁っていった血液のように見えるだろう、ねえ、俺は別に、欲望を正当化したいわけじゃないし、凡庸を笑いたいわけでもない、だけど、自分がどこに立っているのか、それだけは―それだけは、探し続けなければいけないと思っている、だって、そいつは、絶対に同じ場所に立ち竦んでなどいないからだ、どこからどこまでが、確かに自分の目で見つめているものなのか考えてみたことがあるか?それは、一秒もあとにはすぐに記憶の中で印象を変えてしまう、形を変えてしまう、色を
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