詩の日めくり 二〇二〇年十月一日─三十一日/田中宏輔
 
る青年弁護士。

 26作目は、「ラッパの響き」恩人が殺人事件の犯人だった。警官は恩人をまえにして何もできなかった。お金が入用なときにたて替えてくれたのだった。しかし、犯人が自分から新聞社に電話をして挑発をしてくれたおかげで、賞金が出ることになり、警官はその賞金を得て犯人を捕まえることができた。


二〇二〇年十月十一日 「振子」


 27作目は、「振子」決まりきった結婚生活を送っていた男の妻が突然いなくなった。彼女の母親が倒れたからという置手紙が残されていた。彼女との日常生活が断たれてしまったのである。茫然自失する彼。しかし彼女が突然、帰ってくる。母親が大丈夫とのこと。男はまた
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