詩の日めくり 二〇二〇年十月一日─三十一日/田中宏輔
 
また決まりきった日常生活に戻る。

 28作目は、「煉瓦粉長屋」お金持ちの青年が見かけた女性に恋ごころを抱くのだが、どうにもならず仕舞い。


二〇二〇年十月十二日 「最後の一葉」


 29作目は、「最後の一葉」重病の女性が窓から見える木の葉がぜんぶ散ると、自分も死ぬと言う。それを聞いた老画家は、寒い夜に窓に一枚の葉を描いて、女性の気を振るい立たせた。よい方向に病状が向かうが、老画家のほうは肺炎にかかって死んでしまう。読んだことのある超有名な作品。


二〇二〇年十月十三日 「都市通信」


 さいごの30作目は、「都市通信」ナシュヴィルで起こる強盗事件。その間に、ひ
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