詩の日めくり 二〇二〇年二月一日─三十一日/田中宏輔
 
って、つぎの日の午後にアパマンショップのひとに、ぼくの部屋の合鍵を無事、渡されたのであった。いままでの人生ではじめて部屋の鍵をなくした日のことであった。銭湯でコチコチの関節の痛みがすっとなくなって、ほっとしたことが一番印象に残っている。


二〇二〇年二月四日 「予備校でも机の引き出しの鍵をなくした」


 鍵をなくしたといえば、予備校に務めているときに、自分の机の引き出しの鍵を働いている間になくして、合鍵をつくる業者に予備校まで来てもらって、合鍵をつくってもらったことがある。かかった費用の5000円を自腹で切らなければならなかった。仕事を終えて、自分の部屋に帰ってきて、着替えようとし
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