詩の日めくり 二〇二〇年二月一日─三十一日/田中宏輔
 
知ってるひとだったので、そのときには何も言わなかったのだけれど、別の日に、ぼくがひとりできみやに行ったときに会ったのだが、そのときに、「このあいだいっしょに来てたひと、膝をさわってきて、気持ち悪かった。やめてくれるって伝えといてくれる? このあいだは、あつすけさんがいっしょやったから言えへんかったけど。」と言われて、「すいません。そんなことがあったんですか。もうせいへんように伝えておきます。」と返事した。それで、そのことをシンちゃんにどう伝えようか、シンちゃんも傷つかないように細心の注意を払って、メールで、「ノンケの店で、ノンケに手を出したりしたらだめだよ。このあいだ、いっしょにきみやに行ったとき
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