詩の日めくり 二〇二〇年二月一日─三十一日/田中宏輔
 
とだけれどね。お持ち帰りして寝たのだけれど、「あんまり出えへんかもしれへん。ヘルスで一発出してきたから、ごめんな。」と言われて、こいつは相手が男でも女でもいいんか。出したらいいだけなんやなとも思ったけれど、ごめんなと、あらかじめあやまってくる優しさをもっているのだなとも思った。つぎの日、休みだから、飲みに出て、そのままあさ5時までやってるポルノ映画館にきてたのだけれど、1週間後くらいに、大久保にある自衛隊の宿舎に電話したら、迷惑そうだった。だから、そのことは1回かぎりだった。水泳選手だったみたいで、ぼくが電話したとき、いま水泳の練習中ですと電話を受け付けた男のひとが言った。それで30分後にまた電話
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