詩の日めくり 二〇二〇年二月一日─三十一日/田中宏輔
いい、体格のいい青年だったけれどね。
二〇二〇年二月十二日 「戸浦六宏さん」
芸能人と寝たことが一度だけある。戸浦六宏という悪役をよくやっていたひととだ。京都のゲイバーで飲んでいるとき、ぼくのことが気に入ったみたいで、言い寄られたのだった。店では、戸浦六宏さん、「先生」と呼ばれていたけど、俳優って先生なのかな。戸浦六宏さん、ベッドのなかではお姉だった。ぼくの汚点。ぼくが20代後半のときのお話。お店で無理やり、つけられたって感じだった。ぜんぜん、ぼくのタイプじゃなかったもの。
二〇二〇年二月十三日 「平 幹二朗さん」
俳優の平 幹二朗に、発展場の八千代館と
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