詩の日めくり 二〇二〇年一月一日─三十一日/田中宏輔
しょに行ってたのだけれど、目のまえで、挽いたコーヒー豆にお湯を落としてドリップしてコーヒーを淹れてくれたのだけれど、アイスのときも氷を入れたグラスで、お湯をコーヒー豆に落として淹れてくれたのだけれど、そのときのよい香りが忘れられない。カウンター席だけの店だったのだけれど、6、7人も坐ったらいっぱいになるような店だったけれど、よくはやってた。店にかかる曲は、ボサノバやサンバばかりで、音楽も心地よかった。でも、パパは、木下の店のママはぜったいレズビアンだと言っていた。そういえば、店に来るひともゲイっぽいひととかばっかりだったから。ぼくも木下のママはぜったいレズビアンだと思ってた。そんな雰囲気を醸し出す
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