はぐれものの夜/ホロウ・シカエルボク
るべきだと思った、けれどなにかがそれを許してはくれなかった、そういう時は必ず突き止めなければならない、本能的に求めているものを理解することが出来なければ、無理矢理横になったところで確かな眠りを手に入れることは困難だ―それは数少ない、経験に基づいた結論だった、欲望と欲求は必ずしも同じ方向を見ない、肉体と精神がそうであるように…はぐれものの夜だ、はぐれものの…人間の精神はあてもない場所を目指す、バランスを失うことを怖がってはならない、それは新たな気づきのチャンスなのだ、狂った計器の中で、どの数値が真実を指しているのかを見極めるべきだ、ベスト・チューニングではないものたちがノイズ・エフェクトと化している
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