亡者の先導、沸点のブラッド/ホロウ・シカエルボク
かを見ようとばかりしていたような気がする、後頭部の左側で壊れたディスプレイに映る色調とパースの狂った景色を見つめ続けていた十二時間、魂の記憶はその不条理と不合理に集約されている、水晶体の欲望、枯れ砕けながら真理の欠片が、眼球の直径を射抜くその瞬間を、四肢を切断された獣のように焦れながら、十二時間の点滅を見つめ続けている、ゆっくりと考えてみるんだ、点滅を思う時、脳裏に浮かぶものは光の方か、それとも闇の方か?どちらで始まり、どちらで終わるのか?そしてそれは取るに足らないことだろうか…?それは例えば、どちらかを選択しなければならないのではないかという気持ちがただの奇妙な執着であったとしても、それがふたつ
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