詩の日めくり 二〇一九年七月一日─三十一日/田中宏輔
に
韓国語の先生と帰りに興戸の駅でお会いして
いっしょに話をしながら帰ったときのこと。
紫外線よけのためだろうか。
ファンデーションが、少し濃い色のもののような気がしたのだ。
きょうは、職員室で
ぼくが帰るときに
きょうもごいっしょしようかなと思っていると
ノート・パソコンを開けてらっしゃったので
あいさつもせず先に退室したのだけれど
興戸の駅で
ベンチに腰かけて
ディラン・トマスの書簡集を読んでいると
ひとの気配がしたので顔をあげると
その先生がサングラスを外されるところだった。
「先生、韓国でも、外国の書籍をよく翻訳していますか?」
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