詩の日めくり 二〇一八年八月一日─三十一日/田中宏輔
 
後半部分は全文引用しなければならないほど完璧な出来だったので引用しない。前半部分もすばらしい出来だったのだが、まだ部分引用できる気配があったので、詩集の前半部分から、ぼくが感銘を受けた場所を引用してみよう。8ページ「あなたの外部とは、ぼくより軽い、しかも同心の過去なんだ。だから外部さ。」13ページ「神は神ができないこともする。」15ページ「住宅地をゆっくりと、立ち止まりながら犬の散歩をさせる宇宙人あるいは武士または泥棒ではないかもしれない猿のように、原因のない世界が広がっているとしたら、ぼくは法外な電波に煽られて。うずくまる扇風機のような男だった。」同じく15ページ「何もないところから泥仕合の場に
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