詩の日めくり 二〇一八年八月一日─三十一日/田中宏輔
 
場に持ってきた。ぼくは生まれたのだ。植物として。背中に。」22ページ「こちらも重労働ではなかった。軽いんだよ。量子的私。それでもたどたどしいんだよ。」32ページ「呼び止められて思わぬ濡れ衣を着せられる。はがれていく場面のつぎはぎ。」後半部および前半部のいくつもの詩は、部分引用ができない。完璧な詩句がつづくからだ。数年まえに、橘 上さんというすばらしい詩人を知ったのだが、また新たにものすごくすごい詩人に出合うことができて、うれしい。よくぞ、ぼくのような無名の詩人にご傑作を送っていただいたものだ。実に光栄に思う。


二〇一八年八月十五日 「藤井晴美さん」


 クスリのんだ。寝るまえの読
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