詩の日めくり 二〇一七年十三月一日─三十一日/田中宏輔
イヴが造られたのは
アダムのあばら骨という
心臓に近い
こころに近い骨からであるにもかかわらず
アダムのところへ連れてこられたというのだから
違った場所で
アダムのそばではないところで
イヴを形成したということになる
無意識領域が
意識領域のものからつくられたのにもかかわらず
つまり
材料は意識領域のものにもかかわらず
違った場所で
形成したというのだ
無意識領域は
で
意識は
無意識領域のものに出合って
これこそ
わたし自身であると言明したのだ
まあ
無意識領域のものと出合うというのがどういうことなのか
またほんとうに出合ったのが無意識領域のものとであ
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