The Root Waste Disposer/ホロウ・シカエルボク
 
起こるというのはそういうことだ、必ず起こるというのは変化しえないということなのだ、それはある意味で約束された出来事といえた、約束された出来事の中で、受け止め続けることだけがルールのように思われた、そもそも、滑落である以上どんな抵抗も成り立つわけはないのだ、もしもそんなことが成り立つならそれは滑落なんて言葉で語られることすらないだろう、その中をじっと見つめていると時々、赤いものや白いものが見えた、身体が削られているのだ、自分の破片がそこらにばらまかれているのだ、その認識は、痛みをこれまで以上に確実なものに変えた、理由が生まれると現象は力を増すのだ、耳を澄ましてみた、地面の上を滑る音、激突音、折れる音
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