悪い飲みかたの話/ホロウ・シカエルボク
 
挟んだ、「あんたがあの家で女を殺したのは今から二十年前だ」「殺されても仕方のない女だった、みんながあんたに同情して、あんたは五年間ぶち込まれて帰ってきた」「それから何度も俺たちはこうしてあんたを病院に連れて行ってる」「思い出せよ、俺たちはすごく大事な話をしているんだぞ」俺は予想もしない言葉に目をぱちくりさせた、それから、いいさ、と話を切り上げた、「俺の部屋に行けばすべてわかるだろう?上がっていってくれよ、死体と一緒にコーヒーでも飲んで行ってくれ、今日の礼としては安いけどな」ああ、と警官はまるでそんな風に誘われたのが初めてじゃないみたいに、表情を動かさずにそう答えた、俺はなんだか自分のしたことに自信
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