悪い飲みかたの話/ホロウ・シカエルボク
破片がそこら中に飛び散る、お前は話し続けている、俺はさらに削る、俺はさらに削る、お前は話を止めることはなかった、頭を半分欠損して欠けた月みたいになってもお前は話し続けていた、駄目だ、と俺は思った、こいつを止めることは出来ない、俺は真っ赤な部屋をほったらかして外へ出た、様々な人間が悲鳴について話していた、俺は割れたボトルを手に持ったままだった、割れたところが真っ赤に染まった…夜でなければそれはあっという間に誰かに気付かれただろう、都合がいいことに、このあたりの外灯はすべて壊れていた、おかげで、そこらの窓のカーテンの隙間からぼんやりと漏れている灯りだけが、やりたくないけどしかたなくといった調子で路面を
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