二十歳の呟き/板谷みきょう
 
が上手くなる様にと 被る猫を貰い
どうしようも無い時は 頭を抱えて
逃げる事を覚えた


価値を見い出す事が生きる糧であり希望であり


十八の僕は二十歳までに死ねば綺麗なままだと
十九の僕は二十歳過ぎの無樣な自殺がお前らしいと
二十歳を迎えた今日の僕は昨日の僕と何処が違うのだろう
唯一つの救いは
誰も僕が二十歳になった事に気付かないこと


所詮 生きてるって事は単なる惰性でしかない
頭は過去を考えてるのに眼は未来を見詰めている


行為と思考の矛盾に精神は無に解決を求め
肉体は己れを傷付ける事を拒み続ける


蛙は井の中を大海と思い続け
実際の大
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