ネジ/草野大悟2
 
のは、わかるね、そう、広がり続けるなにもない世界だ。あるものは、それを虚無とよぶし、あるものは暗黒空間という。またあるものは、∞(むげん)と名づけている。
 愉快だとおもわないか。∞だよ。ここに核心があるんだ。ぐにょぐにょ、ぷよぷよしているように見えるものたちの。

 この物語が完結するとき(仮にそういうことがあるとしたら)、俺はなにを見るのだろう。君たち、あるいは、一体化した「君」は、そこに在り続けるのだろうか。ネジは、光となって進むべき道を呈示してくれているのだろうか。
 わからない。
 わからないのだ。
 だれにも。
 だからこそ進みつづける必然性があるとおもう。
 ネジは、
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