ネジ/草野大悟2
は、そのことを俺に示してくれる宇宙の啓示だとおもえるし、無条件に受け入れることこそが現世での俺自身の存在理由になっている、ともおもえる。「君」とのこともまさにそういうことなのだ。
こうして目を閉じると、「君」の面差しが相似形で現れる。
どちらが実体で、どちらが相似体なのかは、君たちが目まぐるしく現世と前世を往き来するから、俺にはさっぱりわからない。
ただ、君らの双方が互いの相似形であり、一方が実体でもう一方が相似体、という固定化したものではないことだけははっきりとわかる。
実体と相似体とが時空を超えて目まぐるしく入れ替わるときに、俺はなにを捕まえればいいのだろうか。なにに、燃え
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)