詩の日めくり 二〇一七年六月一日─三十一日/田中宏輔
 
。まあ、さいごまで読めたので、叙述力はあったと思うのだけれど、そこしかなかったような気もする。

 ここ連続、あまりおもしろくない本を読んでいたので、ここらで、おもしろい本と出くわしたいのだけれど、どうだろうね。


二〇一七年六月二十三日 「敵」


敵だと思っている
前の職場のやつらと仲直りして
部屋飲みしていた。
膝が痛いので
きょうは雨だなと言うと
やつらのひとりに
もう降っているよと言われて
窓を開けたら
雨が降っていたしみがアスファルトに。
でも雨は降っていなかった。
膝の痛みをやわらげるために
ひざをさすっていると
目が覚め
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