詩の日めくり 二〇一七年三月一日─三十一日/田中宏輔
 
にしていたけれど、近年はまったく目にしなかった。まだいてはるんやね。


二〇一七年三月二十六日 「しょうもない話」


 きのう、日知庵で、えいちゃんに、昼間、チンドン屋さんたちを見かけたと話してたのだけれど、そういえば、ぼくが子どものころ、いまから50年ほどむかしには、クズ屋さんというのもあったんやでと話してたら、1週間ほどまえに阪急の西院駅の券売機のところで目にした情景が思い出されたのであった。クズ屋さんというのは、背中にかごを背負って、そこに、長いトングで道端で拾ったものを入れていくおじさんだったのだけれど、なにを拾っていたのかは憶えていない。木の棒の先に突き出た釘の先のような
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