日曜日の処理場/空丸
しながら欠伸をし歩いていたからか
何も変わっていない そんなことを気付かせるために
わざわざ 母の手をこの世に戻したのか
何がぼくに起こっているのだろう
どん底にも見放されたのかもしれない
一大事
のっそりのっそり 午前中
猫が歩いている
公園は 曇り空
尻尾がない そう思いながら良く見ると
ハイハイ ?
1歳に満たない乳児が地面をずるりずるりと進んでいる
顔をあげている 口は閉じている
これは一大事なのかもしれない
三丁目の闇
生まれてから朝を見たことがない
みんな朝が来たと腕を伸ばす 猫じゃあるまいし僕は違和感しかない
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