ローカルな回転/空丸
場を失っていく
水平線の上に満月
水平線の上に満月ですか
繰り返される波の音が加わりましたね
この単純な構図は
ぼくを受け入れてくれるだろうか
寂しさは極めつけの優しさなのだろう
染みのように浜辺に座る
窓を開けると心の時間
窓を開けると雨はあがっており
希望に満ちたファンタジーが本の中にある
世界がどんなに動こうが
思い出は停泊したまま揺れている
風や雨が日常に置かれ
ひび割れた星はぼくを笑わせる
笑うしか術がない
どうやら死ぬようです
いつかこんな一行を創る時がくるのだろう
時計は刻々と忙しいが
単位を持たない心の時間は
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)