闇も光も、すべて俺自身が作り出したものだ/ホロウ・シカエルボク
 
輝いているみたいな感じがする、肩に優しく触れるような絶望が勝機を窺っている、足音が聞こえた気がした、背後から…世界はいつだってナマズのように進む、目的を失くした盲目どもの行進だ、俺は一度だってその列に並んだことはない、それは俺の誇りだーたった一人で追うべきものを追い続けて、きっぱりと死んだ人間になりたい、お前にはそれを見ていてもらいたいのさ、抽象画は、燃えるー閃光のような炎だ、焼き尽くす、焦燥を、膿を、澱んだ夜を…肉の爆ぜる臭い、俺は悲鳴を上げる、恐怖が全身を貫く、駆け抜ける、燃え落ちて、灰になって、堆積し、風に消え、そしてー再生される、初めてのことのように、それまでと寸分狂いのない俺がまたそこに
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